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12535村 夜見の世界とそれぞれの冀求(としったー小説村)

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*18 帽子屋 ノエル 2017/09/15 23:55:43
そうだね

本当に、今までありがとう
124 祓魔師 ダンテ 2017/09/15 23:55:48
>>121 人間として生まれ変わるって表現が正しいかな
女中 ジェインは遺言を書きなおしました。
「…私の罪は許されないです
一生をかけてでも償いますから…」
*19 女中 ジェイン 2017/09/15 23:56:47
…裏の世界に帰るわけではなかったのですね
-10 時計屋 ナタリア 2017/09/15 23:57:07
サリエーラちゃん
どうか生きていて欲しい、元気になってほしい。
何も出来なくてごめんなさい。
貴女を苦しめるものが、すこしでもなくなりますように。
125 祓魔師 ダンテ 2017/09/15 23:57:08
さて、僕の方は準備OKだ。ロザベラが消えた人達の魂を出したのを確認したら、すぐに門を閉める。
126 帽子屋 ノエル 2017/09/15 23:57:18
それって寿命あるの?
127 女中 ジェイン 2017/09/15 23:57:32
実際…私自身は望んでおりません
こんな私では…旦那様に会わせる顔などございませんから
128 祓魔師 ダンテ 2017/09/15 23:58:02
>>126 んー...目が覚めてからロザベラに聞くといいよ。
129 錬金術師 ロザベラ 2017/09/15 23:58:06
・・・こちらも、転生術の準備はできた。
これより魂を引き出す。
*20 帽子屋 ノエル 2017/09/15 23:58:09
らしいね

要は裏の世界で過ごした後遺症がなかったことになるってことでしょ?
さて、これからどうするかな
-11 女中 ジェイン 2017/09/15 23:58:09
…ごめんなさい、やっぱり、無理です
私は…
*21 女中 ジェイン 2017/09/15 23:58:30
…………望んでなんていないのに…
*22 帽子屋 ノエル 2017/09/15 23:58:31
いっそ逃げてみる?
130 祓魔師 ダンテ 2017/09/15 23:58:53
>>127 人生、生きてたらなんとでもなる、大丈夫だ。
*23 女中 ジェイン 2017/09/15 23:59:00
…逃げて、みたいです
131 錬金術師 ロザベラ 2017/09/15 23:59:11
・・・・・・。
・・・・・・。
よし、ダンテ!
門を閉めろ!!
祓魔師 ダンテ が突然死しました。
+3 祓魔師 ダンテ 2017/09/15 23:59:27
ああ、僕の方も門を確認した、いつでもいける
錬金術師 ロザベラ が突然死しました。
統率者 アーサー が突然死しました。
もう人狼に抵抗できるほど村人は残っていません。
人狼は残った村人をすべて喰らい尽くし、新たな獲物を求めてこの村を去っていきました。
人狼の勝利です!
-12 帽子屋 ノエル (komachi) 2017/09/16 00:00:22
ある意味罰だよね
罪の意識しかないのに、逃がしてくれないなんてさ
-13 祓魔師 ダンテ (iketai) 2017/09/16 00:00:22
ーーーーーーーーーーーーーーー
#2 ahti_saari 2017/09/16 15:27:59
タイミングをぴったり合わせ、ダンテとロザベラはそれぞれの力を行使する。
膨大な力が一瞬にして流れ、皆立っていられないほどの衝撃に襲われるーー

……
…………
………………


とある旅人が辺境の村へとやってきた。
この村は非常に平和な場所であり、人々が記憶している限りでは事件など起こったことはないという。
旅人はたまたま興味を惹かれて途中で寄ることにしたのだ。
村人たちはとても親切で、来客は珍しいと言って丁寧にもてなしてくれた。
当初こそ感動して「なんと親切な村人たちだろう」と思っていた旅人であったが、どこか違和感を感じる。
具体的にどうとは言えない、しかし何かがおかしい。
どこか落ち着かずに夜中眠れなくなった旅人はふらりと外に出る。
澄んだ空気を肺いっぱいに取り込もうとして、なんだかここでするはずのない匂いがすることに気づく。
カビの匂い…?
ハッとして後ろを振り返ると「何か」が立っていた。人か、と一瞬思ったが大きいし、何よりそんな姿の人などいなーー
「見られてしまったからな……悪く思うなよ」

旅人がそのあとどうなってしまったのか、知る者はいない。


【人狼勝利エンドだったので結局呪縛は残されてる?感じのEPにしました。色々解釈どうすればいいのかと思うところもあるかもしれませんが各自で考えていただければ、と思います。これにて「夜見の世界とそれぞれの冀求」、終わりとさせていただこうと思います!本当にありがとうございました。個人EPも任意ですがよければ書いてくださいまし。楽しみにしてます。】
132 帽子屋 ノエル (komachi) 2017/09/16 16:11:32
最終的に手に入れたものは、平穏な日々だった。

ガタン、ゴトンと列車に揺られながら、ノエルは目を閉じる。
魔の干渉のない肉体に魂を入れ替える、なんて普通じゃありえないことをやってみせられた。魔法ってやっぱ凄いんだな、とボンヤリ考えてみる。
夜にフラフラと外を歩かなくてもいいし、血を見ても襲いたくならない。20年振りの“人間”としての生活は、懐かしく思う反面不思議だとも思った。
ーーバケモノでいた時間の方が人間でいた時間よりも人生の中で多いなんて、笑うよね。
ふー、と溜息を吐き、窓の外を見る。故郷がずいぶん遠くに見える。あの町は、どうなるのだろう。
一連の事件の犯人は自分だ、と言ってみても、思いの外反応が薄かった。それどころか、裏に取り込んだ人と共に俺たちも助けられないか、という話にまでなっていた。
あまりにも平和な脳だとノエルは思った。犯人を救助対象に入れてどうする。もっと軽蔑して、罵って、「死んでしまえ」と恨まれると思っていた。
悪い奴を悪い奴だと扱わないと。いい奴と一緒の扱いをしてしまうと、そのうち痛い目を見てしまうだろうに。
そういえば、あの男はあのまま放ってきても大丈夫だったのだろうか。また空腹でぶっ倒れてないだろうか。俺の店に置いてきた手紙は見てくれただろうか。……俺のこと、なかったことにしてくれるのだろうか。
グルグルと頭にそんな疑問が浮かぶ。でも、忘れよう。もう俺はあの村には戻らない。魔法で俺に関する全ての記憶を消してくれようがくれまいが、結局はもう会わない人たちだ。

日が暮れる。もう夜だ。眠ろう。
目が覚めたら、俺の新しい人生が始まる。
窓にもたれる。目を閉じる。ノエルという人間はもういない。
新しい名前は何にしようか。どこに行こうか。何をしようか。考えながら、ノエルの意識は深い闇の中にゆっくりと落ちていった。

ーーEND【隣に誰もいない世界】
133 錬金術師 ロザベラ (Aki) 2017/09/16 16:55:56
救うべき者の中から魂のみを呼び出し、新しい肉体に移す。
自らが作った術力安定装置の作用もあり、かくして大魔術は犠牲なく成功した。

――かに思えた。
補助があったとて、表の人間に裏の大魔術を扱うのはそもそも不可能に近い。
それを成功させた代償は少なからずあった。
現に、ロザベラの右の肩口から先。そして左足の付け根から下。
それらの部分が綺麗な切り口をのこして消えていた。

それからしばらくは平和だった。
手足を失くしたところで研究は続けられるし、幸いにして禁術を使った咎めもなかった。
事件の痕跡はこれまた記憶消去の魔術で消し、彼女はまた自宅にこもりきりになった。
ある日、ロザベラは己の肩口がうずくのに気が付いた。
その疼きは日ごとに大きくなり、そして――

人ならざるモノの腕が生えてきた。

それからは左足も同様、異形のものとなり、日を追うごとに浸食は進んでいった。
今となっては、角、羽、尻尾まで生え、大きさは人間を優に超える。
そんな化け物の姿をしても、意識は消えなかった。

数年後。
夜の村を徘徊していた「彼女」は、ふと一人の人間を目にした。
気づかれないよう、背後から近づく。
しかし、やはり異形の臭いは隠せないのであろう。
男が振り向く。しかし、その目はまだ現状を理解できていない目だ。
「彼女」は告げる。
「見られてしまったからな……悪く思うなよ」
134 研究者 ヘクター (絹) 2017/09/16 18:07:32
最後の方は、唖然としていたと思う。
凄いなあ、と。やがて大地が揺れ、意識がブレて――――


少し時間が経って。
やがてセトになるものの外殻に、そっと手を触れてみる。凡人である自分には、旧人類でしかない自分には到底理解出来ないであろう技術。
…散漫な思考の中で、こんなことはもうこりごりだな、と思った。異形、失踪、人々の思惑が交差する。特別に駄目な自分を実感させられる。
自分が死ぬのは出来れば嫌だし、セトが本当に居なくなってしまえば、今の自分には耐えられないだろう。
依存しすぎているかな、とも感じる。セトはセトの人生を歩むべきで、俺は俺の人生を歩むべきで。
これからは少し距離を置くべきだろうか。そんなこと、出来るかどうか分からないけれど。
やがて、元の日常に戻るんだろうか?
もしかしたら記憶処理がなされるかもしれないが。もうあの幻覚について調べるのはやめようと思った。脳の錯覚だったのだ、と自分の中で納得してしまったから。

とりあえず、全てに方が付いたら…たまには、食事を奢ってやっても良いかもしれないな。
それから、また忙しくなるまでに平穏で景色の綺麗な場所を探そう。
我ながら、なんて普通の発想だ。笑みが漏れる。
それから、この箱も返さなければ。…暗示の事を謝って、許して貰えるかは分からないけれど。今くらいは、楽観的思考に浸っても許されるんじゃないか?と思う。

この事件を経て、少し卑屈で内向的になった自覚がある。
でも、自分はセトの先輩なのだ。だから暗い部分は隠して、胸を張って、頑張って生きようと思う。
今日も、明日も。
136 邪眼 サリエーラ (Akatsuki) 2017/09/16 23:26:41
【EP1:サリエーラ】

「ここは...どこ?」

目を覚ましたらそこは見知らぬ場所
それに身体がまるで自分のモノでは無いように感じる

「父さんは?母さんは?兄さんは?」

目の前には見知らぬ女性が心配そうな顔をして私を見ている
そして自分が目隠しをしていない事に気づく

「なんで...私の眼を見ても大丈夫なの?」

私がそう言うと女性は不思議そうに首を傾げる

するとそこに1人の青年が現れた
整った顔立ちだか右眼には眼帯をしている
20歳ほどに見えるその青年は私の方へきて

「サリエーラ...迎えに来たよ」

と言うと私を抱き寄せた

「お兄さんは誰?」

私がそう言うとその青年は

「ふっ...そういうことか」

と呟き私の方を見て

「まああれから10年...こう見た目が変わってしまったらわからないだろうな。それにしてもお前ももう14歳か...大きくなったな」

そう微笑んだ
その微笑む青年にどこか懐かしさを感じる

「兄、さん?」

いいや、そんなはずは無い
私の兄は10歳、こんなに大きいはずがない
そもそも私は4歳で...4歳?
さっき14歳って...そもそも私が4歳ならなんでこんな事が考えられる?
そう私が混乱していると兄と思われる青年が

「情報は入手した。...お前は確かにサリエーラだが、本物のサリエーラでは無い。兄さん?笑わせるな。ボクの愛した妹は...もうこの世には居ない...!!」

そう叫び眼帯を外した
137 Akatsuki 2017/09/16 23:26:58
【EP2:???】

ダンテやロザベラたちによって魂を新しい肉体に移されたサリエーラには記憶が無かった。それだけではない。14歳にしては幼さが残るサリエーラだったが、彼女から感じる幼さはそのようなものでは無い。その様子は4歳ほどに感じられた。

なぜならサリエーラは4才という幼さでこの事件を調べる為に未来から派遣された調査員であり、ロザベラによって事件に関する記憶を消されたサリエーラにとって、派遣された後の記憶は事件に関する記憶...すなわち消された記憶なのだ。
また、サリエーラには邪眼という不思議な能力があったが、新しい肉体になった今、その能力も消えてしまった。

目を覚ましたサリエーラのもとに1人の青年がやって来た。サリエーラを迎えに来たらしい。青年はサリエーラを抱き寄せた。傍から見ればただのロリk...犯罪者だ。

ロr...青年は意味深なことを呟き、サリエーラになにか言って微笑んだ。どうやらサリエーラの兄らしい。なんだ犯罪者じゃなかったのか。そう安心していると青年は

「情報は入手した。...お前は確かにサリエーラだが、本物のサリエーラでは無い。兄さん?笑わせるな。ボクの愛した妹は...もうこの世には居ない...!!」

そう言い眼帯を外した。右眼から強い光が放たれる。思わず目を背けてしまった。ロリコンじゃなくてシスコンだったか...そう思いまた2人に視線を戻す。そこにサリエーラの姿は無かった。サリエーラがいた場所には小さな紅い宝石があった。

「これは父さん...ボスの命令だ。あれはサリエーラじゃない。ボクが殺したのはただの人形。あれは妹ではない。完全に消さなかったのは妹だったからではない。ただの気まぐれだ。そう気まぐれ...」

青年はブツブツとそう呟くと林檎を象った懐中時計を取り出し窪みに宝石を埋めた。本来そこにあるべきもののようにピッタリと宝石がはまる。

「あと5分もすればサリエーラの存在はこの村の人々の記憶から消えることだろう。時間停止の呪文も解けるな。君には...これを託そう。その代わりすこし情報を貰っていくぞ」

そう青年は言うとその場で停止していた女性に懐中時計を握らせ、女性の額に手をかざすと去っていった。


...今日はなかなか面白いものを見ることが出来た。さて、この村はこれからどうなるのかな?楽しみにしているよ!
138 Akatsuki 2017/09/16 23:27:23
【EP3:アレン】

「サリエーラの生命反応が途絶えた」

任務を終え研究所に戻ったボクが父から聞かされたのは妹の死だった。

10年前、過去の記録の不備を埋める為に調査員として派遣されていた祖母から体調が優れない、いつ仕事が出来なくなるか分からないから代わりの調査員を派遣して欲しいと父へ連絡が来た。当時、ボク達はこの研究所の運命を左右する重要なプロジェクトの真っ只中で、10歳のボクですら手伝わなければいけないほど忙しかった。そんな時、父が調査員として派遣したのがまだ4歳だった妹...サリエーラだった。妹にはボク同様に不思議な能力があった。父ははじめてのおつかいに出すような感覚で妹を過去へと派遣した。祖母に妹を会わせたいという気持ちもあったのだろう。ボクはすぐ会えると思っていた。それから10年も経ち、聞かされた妹の死。ずっと会いたかったのに...

そして1日が経った。何やら研究所内が慌ただしい。話を聞くとサリエーラの生命反応があったらしいが何やら様子が変だという。父は中身を別の器に移したのではないかと言った。そして父はボクに新しい任務を与えた。

「アレン、お前にこんなことさせるのは心が痛むがお前にしか出来ないことだ」

そう前置きすると父は

「サリエーラの魂が別の肉体に移されたとなるとそれはもうサリエーラではない。ただの人形だ。もしその人形から情報が流出したら一大事。お前には魂に干渉し、情報を入手した後に人形を処分してもらいたい。記憶の調整はこちらでやっておく。記録を埋めるのに情報が足りなかったら誰かに適当に干渉して回収してきてくれ」

とボクに告げると過去へ送り出す準備を始めた。考える時間が欲しかったがボスの命令は絶対だ。これは妹のため...そう自分に言い聞かせボクは過去へ向かった。...妹が帰ってきた時に渡すつもりだった林檎を象った懐中時計を懐に入れて。
139 咎人 セト (miy3238) 2017/09/17 02:57:36
【あれから数日後――】

いつものように目を覚ます。どうやら僕は何かの装置の中で寝ていたようだ。記憶を探りつつここにいる理由を探してみたが見つからない。 その場所から出るとそこは見覚えのある風景が広がっていた。村だ。
とりあえず自分の家に戻ろうとするとヘクター先輩が見えた。
「ヘクター先輩!!」
「セト...? 目を覚ましたのか!」
ヘクター先輩はそう言うと泣きながら僕を抱きしめた。 僕は驚きを隠せなかった
僕はヘクター先輩を落ち着かせつつ何があったのか聞いた。ヘクター先輩は暗示を僕にかけていたんだ...と謝ったが、僕はそんな事された覚えがないと言った。そしてヘクター先輩は何かを取り出した。それは僕が"一昨日"買った箱じゃないか。それをなぜヘクター先輩が....?
そしてヘクター先輩は箱の中の箱の...一番小さな箱の中から小さく折り曲げられた紙を取り出し、僕に見せてくれた。それは僕の字だったけれども、書いた覚えがなかった。その中に暗示をかけられていたことを示すことも書いてあった…
異変が起こってからの出来事の記憶が抜けているらしい。そしてロザベラ、ダンテ達の活躍によって今の僕があるらしい
もしその話が本当ならば関わってくれた人に感謝だ...
僕はヘクター先輩のやった事を大丈夫だよ、と言い許した。大好きな先輩だし、ね。
それに先輩によって、先輩の為に死ぬのならば僕はそれが本望だ。

それからは...普通の生活を送っている。
たまには奢って貰えるし、ヘクター先輩もいつもより明るい。いつもの暗いヘクター先輩も大好きだけれど、幸せそうにしている先輩を見ているだけでも僕は幸せになれそうな気がする。
これからヘクター先輩と長期間の休日を利用して遠い所へ出かける。とても良いところだそうだ。二人で、一秒が長く感じられるくらいにゆったりとした旅にしたい。そして、過去の辛い思い出を忘れていられたら、どんなにいい事だろう...
皆ありがとう。明るい未来を送れることを祈るね。
140 時計屋 ナタリア (渡辺) 2017/09/17 05:29:00
蛙とコオロギの喧しい夜更け、私はまたふらふらと外へ出る。

いつもの犬の遠吠えが、慣れた耳には心地良い。私が良く知るあの犬さえ、今は私を知らないのだ。
しがらみから解放された気分になり、自然と口元が緩む。

木々のざわめきに、不用心なブーツの硬い響きが混じったのを聞き逃さなかった。だんだんと近付いてくる気配。落ち着いて、息を潜めて。

一切の音が消えた。


血塗れのナイフを一瞥して満足し、去る。
帰宅まで私を見る者はいないと分かっていながらも、帽子で顔を隠していないと落ち着かない。興奮から、顔がたいそう気持ちの悪いことになっているのが、自分でも分かるからだ。
その町に越してきてから、これで何度目だろう。


家へ帰ると、壁一面の時計が出迎えてくれる。
全て違う時間を指す時計達を順に眺めていき、最後に唯一、一寸の狂いも無いように調整された、とある懐中時計を手に取る。

時計の側面をやさしく指の腹でなぞり、そっと胸に当てる。彼女(あるいは彼かもしれませんが)の規則正しい歯車の音でのみ、私はただ癒されることができた。

ふと思うところがある。
私は異形化することなく、至極真っ当な人間として生きる権利を手に入れた。
それなのに、何故だろう。どうして私は、真っ当な人間として生きていけないのだろう?

あの村の狂気のせいか、それとも。
141 統率者 アーサー (2525karei) 2017/09/17 13:59:10
目が覚めると見覚えのあるところにいた
「あぁ 僕の家か...長い夢をみていた気がする」

彼はベッドから出るとふいにタバコに火をつけた
「あぁ、これが“さいご”のタバコか」
彼はタバコを吸いながらグラスに酒を注いだ

ーーーーーー

ただの時計屋
ただの町娘
ただの研究員
ただの情報屋
ただの咎人
そして
ただの騎士に出会ったのは
彼がただの人だったからだ

彼はきっと夢を見ていた

「夢の後のタバコは美味しいけど
今日はお酒のほうが美味しいみたいだ..
夢でもなれない、なんて...フフッ
君だけでも...の存在を認めてくれてたらいいのにな」

彼はずっと願っていた
そして彼はずっと知っていた
“誰にも認めてもらない存在”ということを

彼がそう呟き終えると同じにタバコは燃え尽きていた
142 女中 ジェイン (Miora525) 2017/09/17 21:14:25
『1:扉が閉じる前』
私は最後の最後まで、皆さんの意見に反対しました
…そんな夢みたいな話、あるわけないのですから。
だから…失敗するんです、絶対に
希望なんて…もう、何処にもないんですから
143 女中 ジェイン (Miora525) 2017/09/17 21:25:15
『2:その後』
…再び目を開けると、私が襲ったはずの旦那様がいました
…何だかいつもと様子が違う気が致します
その時の私はまだ、意識ははっきりとしていませんでした
ですが…はっきりしない意識の中でわかったことがありました
私は、私が旦那様の実験の対象だったこと、旦那様に奥様がいたこと、そして…その奥様が何者かに殺されたという事を
旦那様は静かに目を閉じました
すると…旦那様が持っていた紙はみるみるうちに赤くなってしまいました…あれは、血なのでしょうか?
…結果的に言ってしまうと、旦那様は私を解放してくださいました
ですが…私はこれから、どうすれば良いのでしょう?
何処かへ行く事も、誰かに頼ることもできません…
意識が少しはっきりし始めて、私は考えます
…でも、今の私は普通の人…普通に生活をすることだってできる…と

……………………いえ、そんなはずがありませんでした
やはり、私の心は…とっくに魔に取り込まれていたのですから…実験が成功するはずもありませんでした
誰にも悟られぬように、心の奥深くに隠していた…ただ、それだけだったんです
罪を意識しながらも、人を襲っている瞬間、私は心の何処か楽しんでおりました
旦那様を襲ったときも…………
…やはり、普通の人として私がこちらで暮らすこと、それは無理なのでしょうか?

他の方には私の正体はバレていますし、成功か失敗かは関係なしに私のことを警戒するに決まっています…なので、頼れる訳がないんです…
でも…まだ希望はあるかもしれない、私はそう思いました
ノエル様なら…私と違って成功しているかもしれない
人に戻っても私を受け入れてくださるかもしれない、そう思いました


ですが…ノエル様はこの街にいませんでした
街の誰に聞いても、ノエル様の姿は見ていないとの事でした

「…私は結局一人なのですね」
その言葉を口にしたとき、ふとある記憶が蘇りました

20年前…私が裏の世界から生還した時、私は4歳でした
その頃からだったのですね、私が一人だったのは
両親は私が裏の世界に留まっている間に…他界していたんです
私は一人娘だったんです
唯一の子供だったのに…私がいなくなってしまったせいで、私の両親は………

思い出して気が付きました…その頃から、私は既に罪を重ねていたのですね…
…何でしょう、これ以上忘れていたものを思い出すのも…辛いです

ですが、何となくわかったこともあります
私が記憶を失ったのは…よほど嫌なことがあり、自身が思い出したくない記憶を心の底に閉じ込めているのだと
…だから、こんなに嫌な記憶を思い出したのだと、そう思いました

何処かでひっそりと暮らすというのも考えました
…ですが、このまま行けば、既に魔に取り込まれた私は、裏の世界と繋がっていなくとも…
私は自我を失い、誰彼構わずに襲ってしまうのも時間の問題でしょう
もう仕える方がいない以上…メイドとしての生きがいは…ないも同然です
だから、私は…もう、流れに身を任せるしかありません

…人柱になっていれば、旦那様に実験されていたことや、私の犯した罪を思い出すこともなかったのでしょうか…
そして、こんな末路を迎えることもなかったのでしょうか…

…全て、あの人達のせいですね
あの人達が、余計なことを…しなければ…

…今更悔やんでも仕方がありませんね
もう…何もかも手遅れなのですから…
だから…言ったのですけれどね…
皆が幸せになれる世界…そんな甘い世界なんて…ないんですから…

…でも、もし…もし……皆が幸せになれる世界で…………叶うのなら………
もう一度誰かにお仕えして……お仕事をしたいです…………………

今まで考えもしなかった夢を考えながら、街を出ました
せめて、顔見知りだけは襲いたくない…その一心で
144 Miora525 2017/09/17 21:26:30
『3:後日談』
…彼女が失踪してから、彼女がいた街を除いた各地で夜になると異形の者が現れるようになったという
その街を除いた各地に現れているあたり、彼女にはまだ自我があるようにも思えるが…真意は誰にもわからない
ただ…人々を襲っている、その時の異形の者は楽しんでいるように見えるが…時折哀しんでいるようにも見えるらしい
今日はどこの村が、街が襲われるのだろうか…それは誰にもわからない
-14 ahti_saari 2017/09/18 01:26:18
<軽い解説>
今回の人狼さんの正体→半分ゾンビになってしまった人間
村勝利条件…「降霊者」がリンミュール以外に対して能力を使う&「探偵」が一人でも人狼を探し当てる。
人狼勝利条件…上記の条件を満たさないまま6日目を迎える。
蝙蝠勝利条件…最後まで生存。

封印されていた魔法具を解き放ったリンミュールは表と裏の世界をつなげてしまうところから悲劇は始まる。
毎日行方不明になる人は(都合よく)怪我して血を流し、ゾンビを引き寄せる。ゾンビは人をさらって裏の世界に連れていく。

裏の世界…ゾンビがうようよしている表の世界と重なり合うようにして存在している世界。
-15 ahti_saari 2017/09/18 01:30:40
<その他設定とか>
夜見の世界とそれぞれの冀求
夜見=黄泉なので死後の世界を連想させる言葉ですがまあこれは引っ掛けで普通に夜かと思うほど暗い世界をイメージしてこの字にしました。
冀求は求めているものっていう意味で…それ以上は特にないです()

設定的な勝利条件としては「人間が襲われる原因が血を流すこと」「裏の世界の住人はまだ生きているんだけどどこか違う世界に行ったらしいこと」「どうやら自分たちの中に下手人がいるらしいこと」らへんかなーと思ったのでそれを役職に置き換えたのが今回の感じです。
実装されなかった他の案としては霊能者的なのを入れるとかもありました。役職にはちょっと置き換えられないなあ…と思ってたんですが能力は裏の世界にいる人が生存しているかを確認できる、でした。でも裏の世界に行っちゃった人が生存していることを明かすタイミングがつかめそうにないなどの理由でボツ。
バランス調整としては一応平等になるように考えたつもりだったけど蝙蝠が一切の自衛手段を持たない、降霊者・探偵が早めに襲撃されてしまうと早々に村陣営勝利がなくなるなどは開始前からの懸案事項でした。一応護衛系役職を入れて、かつ降霊者・探偵がそれぞれ人狼のペアだった(=襲撃されづらいのでは?)ことからバランスとったつもりだったんですがランダム襲撃を村開始してからオッケーしてしまったものでああなってしまいました。

今回墓を裏世界として設定したけどリンミュールくんの次でいきなり降霊者死んじゃったこともあり若干墓描写が手抜きになってた感は否めないです。申し訳ない。

役職振りはみんなに入村時ダイス振ってもらったのを見て小さい順に1,2,...と番号を振っていって上から人狼、人狼、降霊者、探偵、メイド、村×4、蝙蝠、蝙蝠としました。

この話はネトフリで配信してるドラマの「ストレンジャーシングス」とpixivに載ってたCoCシナリオ「狩人の町」を参考に作成させていただきました!

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