不眠に効く薬か・・・。
私は恋愛研究家なものでな。そちらは専門外だ。
だが一応、睡眠薬は私用に常備しているから、よければ使うといい。

おう。
[ シャワーへと向かうクラットの姿を見てホッとする。あと少しでも長く側に居たものなら自分の心臓が張り裂けてしまうのではないか、そんな不安から解放された安心感とそれでも一緒に居たいと思う複雑な感情に自分が分からなくなる。雨音の中に聞こえる微かなシャワーの音に心を落ち着かせながらクラットの帰りを待つのだった。 ]

料金次第だが、君に被験者になってもらうのもいいかもしれないな。
料金次第だが。

恋愛……研究家ですか
それは…よく知りもしないで声かけてしまって、すみません
ありがとうございます……その、どういうお仕事か聞かせてもらっても良いですか？

説明しよう！
私は恋愛相談から惚れ薬・媚薬などの薬品作成など、恋愛に携わることならなんでも幅広く研究しているぞ！
私に惚れたとかいう相談も常時受け付け中だ！

・・・すまない、テンションを上げすぎた。

詩人 なんて初めて言われたや
うむ…多分感性が周りと変わってるんだよ！

ルファ兄だぞ！
(と言ってドヤ顔でクラットを見る)
…なんて ね。
僕はクラットだからこそ、そーゆーこと言えるんだって、'俺なんか'って言うんじゃない！

[ 試しに冷水でシャワーを浴びてみても体の火照りは治まらない。目を閉じると、クレイグの声の残響と水音だけが自分を満たす。]
[ ほぼ同じ体躯をしたクレイグの服はすんなり着ることができた。いつもと違う柔軟剤と慣れない、だがどこか安心する香りはクレイグ本来のものであろうか。思わず顔を近づけたところで、自分がひどく変態的に思えいつもの調子で溜息をつけば、彼の元に戻る ]


………ありがとう、気持ちよかった

別にどっちでもいいけど…
まあせっかくだから話そうか
本についてって言っても長くなりそうだからなあ…
本の何について聞きたいとかは？

…………何というか、ヒューゴさんってもっとお堅い人なのかとばかり ああいやこれは悪口とかではなくて、その…
…惚れ薬、か

[ 相手の想像より高いテンションに目をぱちくりさせつつも、親しみやすい人だったんだなと微笑む ]

…なんだよ
(相手が明らかにからかいの意味を含んだ言い方で述べてきては、なんとなく見透かされてしまったのではと気が付き、然しそれはそれで今度はなんとなく悔しくて、でも恥ずかしくて、拗ねたように視線だけ相手に向けては呟き)

特にないからそれでいい
(自分の素直じゃない言葉も気前よく受け止めてくれる相手に嬉しく感じるもののそれを素直に表に出すなんてできず、同時に先刻の呟きも聞こえていなかったらしいことに安堵し、同時に勇気を出して呟いた言葉だったために惜しいと感じてしまうのであり)

お、俺は照れてねぇよ
(何言ってんだ、と返すその表情の眉は寄るが、少し同様のそぶりを見せたのも確かで)

…ほんと、変わってんの
……俺は、おっさんと話せりゃ十分だよ
(少しの躊躇いの後にそう呟いてはらしくない、と気まずそうに視線反らす)

/* 大丈夫です！ありがとうございます〜〜
あと、ヒロイン殺しになって申し訳ないんですけど、自分からも求愛していいですか？
はい、そうです。はい。噂の溺愛です

ルファの書く詩はきっと綺麗だな、その感性はルファだけのものだから

ふは、ねえルファ兄……って、なんか変な感じだ 俺長兄だからかな
[ 胸を張る相手を見てほころんだ笑みを見せる。こんなに自然に笑えたのは久しぶりかもしれない ]
……ごめん できるだけ謙遜もしないようにする
…そう言ってもらえて凄い嬉しい、ありがとう

おっありがとな。
お前さんが好きな本の話とか聞きたいんだが…。
そうだな、好きな本の種類？ジャンルとか？

僕だけのもの か…それはそれで独り占め出来ていいかもね

くぅ…笑うなよ！クラットが変なこと言うからだぞ？！……そうだな、僕は上がいるからむしろクラット兄さん…のがぴったり？
(少し真面目に考え直しながらクラットの方を見る。昨日とは打って変わって気分が良さそうなクラットをみて自分も貰い笑いして笑を零す)
いいってば、僕とクラットの仲でしょ？
…こちらこそ。いつもありがとな！

いーや？なんでも。（上がった口角は隠す気もなく相手を見つめ返し）

はいよー。（ここまでの会話で相手があまり大げさな反応を示さないものの結構わかりやすいからからかいがいがあるだなんて考えつつ）
できたぞ、多めに作ったからいくらでも食べろ。

ハッハッハ、愛いやつめ。（嫌がられなければ相手の頭をわしわしして）

…もったいねえと思うけど、お前が俺がいいっつうならいいんかね。（相手を独占できて嬉しいだなんて、そんなことを一瞬でも思ってしまったことに自分でも驚き）

そうか。なら良かった。

[ クラットが自分の服を着ているということに不思議な感覚と胸の高鳴りを感じる。髪から滴る水は店に入ってきた時とあまり変わらないはずなのにその時とはまるで違って感じた。落ち着こうと思って風呂を提案したつもりだったが、先程よりも自分の脈が早くなっていることに気づいた。雨音を掻き消すほどに自分の心臓が音をたてていることを気づかれないように、何か話題を、そう思えば思うほど何を話せばいいか分からなくなり、ただただクラットの姿を見つめることしかできなかった ]

その顔やめろ、おい
(にやにやと機嫌よさげに、楽しそうにこちらを見る相手に気が付けば、からかわれていると気がつき、それが妙に恥ずかしくては僅かに赤くなる顔を隠す様に、相手の表情と視線から逃れるために相手を遠ざけるかのように、その自分を見つめる視線の延長で腕伸ばし遮り)

ん……うまそう、サンキュ
んな沢山は食えねえよ…いただきます(目の前に置かれた料理に嬉しそうに、隈のある無気力な眼を僅かに輝かせては、久々故か恐る恐るというように口に運び)
…んまい

ばっ……可愛いかねぇよ
(ただでさえ動揺していたのに相手の追い打ちをかけるような言動に更に動揺困惑してしまえば、そして素直になるだなんて得意でなければ もっと だなんて心境と裏腹に相手から一歩逃げてしまうのであり)

[ 滴る雫を本にかからせないよう慎重に歩みながら、至って冷静を装い声をかけた。…だが、目が合ったまま立ち尽くす彼を見て不思議がる。その表情は先程の自分がしていたのと同じように思えたから。
うって変わり無防備な表情を曝け出したまま、彼のすぐ近くまで歩みを進める。やはり手の焼ける自分に起こっているのではないだろうか ]

………クレイグ？ その…俺……何かクレイグの気に触るような事、してたら…

そうそう、視野に入れてもいいと思うんすよ
最初だし、お安くしますよ？

アーリック様、お返事が遅くなってしまい大変失礼いたしました。
貴方とまたお話がしたい、…そう心から願っておりましたのに

はい、またお話いたしましょう
きっと何ものにも代え難い、素敵な時間になることでしょう

クレイグ様　ありがとうございます。

本屋のあの独特な雰囲気は、私も大好きなのです。本の方から、なにか意思を持って、私に話しかけてくるような
そんな不思議な体験も、１度や２度ではございません
それに、知識が増えることは純粋に喜ばしいことであります

……と。立ち話が長くなってしまいましたね、失礼いたしました。
また今度、おじゃましますね [ きっちりと一礼し、微笑を浮かべ立ち去り ]

それは…なかなか…
突然名前を呼んでしまったとこはお詫び申し上げます。たしかに、ミナオの職務上、あまり真の名は呼ばない方がよろしいかもしれませんね
[ リアルな生命の危機を感じ笑みは少しだけ引き攣ったが、彼が自分を禁則事項ですことはないという宣言にも聞こえ、むしろ頼もしく思う。己の配慮の至らなさを謝罪しつつ ]

ええ、ぜひいらして下さい！
…そうそう、お越しの際には、事前に連絡をいただけると幸いです