【EP1:サリエーラ】
「ここは...どこ?」
目を覚ましたらそこは見知らぬ場所
それに身体がまるで自分のモノでは無いように感じる
「父さんは?母さんは?兄さんは?」
目の前には見知らぬ女性が心配そうな顔をして私を見ている
そして自分が目隠しをしていない事に気づく
「なんで...私の眼を見ても大丈夫なの?」
私がそう言うと女性は不思議そうに首を傾げる
するとそこに1人の青年が現れた
整った顔立ちだか右眼には眼帯をしている
20歳ほどに見えるその青年は私の方へきて
「サリエーラ...迎えに来たよ」
と言うと私を抱き寄せた
「お兄さんは誰?」
私がそう言うとその青年は
「ふっ...そういうことか」
と呟き私の方を見て
「まああれから10年...こう見た目が変わってしまったらわからないだろうな。それにしてもお前ももう14歳か...大きくなったな」
そう微笑んだ
その微笑む青年にどこか懐かしさを感じる
「兄、さん?」
いいや、そんなはずは無い
私の兄は10歳、こんなに大きいはずがない
そもそも私は4歳で...4歳?
さっき14歳って...そもそも私が4歳ならなんでこんな事が考えられる?
そう私が混乱していると兄と思われる青年が
「情報は入手した。...お前は確かにサリエーラだが、本物のサリエーラでは無い。兄さん?笑わせるな。ボクの愛した妹は...もうこの世には居ない...!!」
そう叫び眼帯を外した