To : 邪眼 サリエーラ
ナタリアの言葉に従い戸締りをしたサリエーラであったがやはりどこか落ち着かなかったんだろうか。
趣味のアクセサリー作りをしていたが、針金で指を傷つけてしまった。
血が少しだけ滲んだ。
少しして、サリエーラはもう寝ようとベッドに向かったが、その時妙なことに気づいた。
灯りが不自然に瞬いているのだ。燃料が切れそうなのだろうか、とそちらに向かおうとするとふっと嫌な予感がして足が止まる。
そしてそのあと壁が不自然に盛り上がる、家が揺れる。
さっきヘクターが言ってた通りだ。
つまり、この後は。
文字でしか知らなかったおぞましい異形のものが、自分を襲おうと、目の前で。